「好きなものを好きって言うのが、こんなに難しいなんて。」
そんな感情に覚えがある人ほど、きっとこの作品に心を掴まれるはずです。
『オタクに優しいギャルはいない！？』は、女児向けアニメを愛する男子高校生と、ギャルたちとの交流を描いた青春ラブコメ。
オタク趣味とギャル文化という交わりにくい価値観が、少しずつ重なっていくことで生まれる、じれったくも温かい物語です。
本記事では、そんな本作の魅力を徹底解説。
読後に誰かと好きを語りたくなる、そんな作品の本質に迫ります。
この作品の下記のような方にオススメです。
▪️オタクに優しいギャルが好きな方。
▪️三角関係のラブコメ作品を探している方。
▪️少しずつ仲を深めていくラブコメが好きな方。
また、下記の記事にギャルヒロインが登場する作品をまとめております。良かったらご覧下さい。
『オタクに優しいギャルはいない！？』とは？
『オタクに優しいギャルはいない!?』は、月刊コミックゼノンで連載中のラブコメ漫画。
オタク趣味とギャル文化という一見交わりにくい価値観が、意外な共通点をきっかけに繋がっていく、じれったくも温かい青春ストーリーです。
本作の魅力は、ただのラブコメにとどまらず、「好きなものを好きと言えない苦しさ」や「理解されることの嬉しさ」といった、オタクとして生きるリアルな感情を丁寧に描いている点にあります。
ヒロインたちはギャルでありながら、偏見なくオタク趣味に寄り添い、時に共感し、時に揺れ動く。その姿が、読者の心に優しく刺さります。
好きを通じて生まれる友情と恋心。
ギャルとオタクという異なる価値観が交差することで、キャラ同士の関係性が深まり、物語に独自の温度感が生まれていく――そんな感情で読むラブコメです。
あらすじ概要
あまり大きな声で好きと言えない“女児向けアニメ”が好きなオタク 瀬尾卓也。ある日、クラスのギャル 天音さんと伊地知さんに絡まれたのだが、何やら天音さんもオタクの匂いがするようで…？オタクミーツギャルな“好き”が飛び交うスクールカーストラブコメ!!
引用元：オタクに優しいギャルはいない！？-のりしろちゃん/魚住さかな/第1話 オタクとギャルとキラモンと|ゼノン編集部
上記の通り、キラモンという共通の趣味をきっかけに、瀬尾と天音は少しずつ距離を縮めていく。
普段はクールで無表情な天音が、オタクトークになると感情豊かに語り出すギャップがたまらなく、瀬尾とのやり取りは次第に心地よいものへと変化していく。
そこに加わるのが、天音の友人であり、ノリのいい陽キャギャル・伊地知琴子。
彼女はオタクではないものの、偏見なく瀬尾たちに寄り添い、興味を持ってくれる理解者として存在感を放つ。
3人の関係は、趣味を共有する仲間から、友情、そして微妙な恋心へとじれったく揺れ動いていく。
好きを通じて繋がる心と、好きだからこそ生まれる戸惑い。
友情と恋の境界線で揺れる3人の関係性が、甘酸っぱくもリアルに描かれる青春ラブコメです。
『オタクに優しいギャルはいない！？』は完結してる？
結論から言うと、『オタクに優しいギャルはいない!?』は現在も月刊コミックゼノンで連載中です。
本作は、のりしろちゃん先生（原作）と魚住さかな先生（作画）による“オタク×ギャル”ラブコメディで、価値観の違いを超えて繋がる青春模様が描かれています。
単行本は現在10巻まで発売済み。最新10巻は2025年6月20日に刊行されており、約4〜5か月ごとのペースで新刊が登場しています。
次巻となる第11巻は2025年10月20日に発売予定。
連載は継続中であり、今後も物語が続く見込みです。
| 巻数 | 発売日 | 前巻との差 |
|---|---|---|
| 1巻 | 2022年3月19日 | — |
| 2巻 | 2022年9月20日 | 約6ヶ月 |
| 3巻 | 2023年2月20日 | 約5ヶ月 |
| 4巻 | 2023年6月20日 | 約4ヶ月 |
| 5巻 | 2023年10月20日 | 約4ヶ月 |
| 6巻 | 2024年2月20日 | 約4ヶ月 |
| 7巻 | 2024年6月20日 | 約4ヶ月 |
| 8巻 | 2024年10月19日 | 約4ヶ月 |
| 9巻 | 2025年2月20日 | 約4ヶ月 |
| 10巻 | 2025年6月20日 | 約4ヶ月 |
| 11巻 | 2025年10月20日（予定） | 2025年10月20日（予定） |
連載は継続中であり、今後も物語が続く予定です。
読んだ感想｜オタクに優しい世界がここにある
オタク×ギャル二人の三角関係を描いた作品で、一言で言うと「オタクに優しい世界」です笑
主人公の瀬尾卓也（通称オタクくん）はキラモンが大好きなオタク男子。
キラモンは、女児向けのアニメで、オタクくんイチオシの作品。
そのキラモングッズ（消しゴム）をクラスのギャル・天音と伊地知に貸したことにより、物語が始まります。
伊地知については、オタク知識ゼロなギャルで見た目通りです。
しかし、天音の方はキラモンが大好きな隠れオタクだと言うことが発覚します。
しかも、天音自身は「妹が好きでたまたま知っているだけ」みたいな雰囲気を出しますが、キラモンが大好きなので二人にバレバレです笑
引用元：『オタクに優しいギャルはいない!?』 1巻より
天音は、クール系ギャルのため、ギャップがあって最高でした！
キラモンを通じて、オタクくんと天音がキラモンについて話すようになって、その中に伊地知が入ってくるという形で三人は仲良くなります。
特に、天音は隠しているつもりなのに、オタクくんは全て見通して、天音の喜ぶ提案をすることは個人的にほっこりして最高です。
『オタクに優しいギャルはいない!?』を読み始めた頃は、恋愛重視じゃなくてオタクとギャルの友情を描いた日常系の漫画かな？と思って読み進めていました。
しかし物語の途中で天音と伊地知共に「オタクくん少し気になるかも？」と恋心を抱いていきます。
引用元：『オタクに優しいギャルはいない!?』 1巻より Screenshot
おそらく二人にとって、オタクくんは初めて下心なしで話せる存在（男）で、居心地がいいから好きになっていったのかなと予想しています。
オタクくんのことを異性として気になった二人は積極的にお出かけに誘ったりと、イケイケ系です。流石ギャルです笑
しかし、オタクくんはキラモン100のため、二人の気持ちに気づいていません。
まさかの鈍感系主人公です。
そんなオタクくんを二人がどう攻略していくのかと、オタクくんと天音によるオタクトーク（天音は自分自身のことをオタクと認めていません）が面白い作品となっています！
基本的には、学校生活を通してオタ活をしながら、恋愛も頑張るというスタンスで、特に暗い展開もなく、気軽に手を出せるラブコメ作品でした。
ギャル好きから学園ラブコメ好きまで幅広い層に刺さる作品でオススメです！
登場人物
瀬尾卓也（通称オタクくん）
引用元：『オタクに優しいギャルはいない!?』 1巻より
瀬尾卓也は、女児向けアニメをこよなく愛するオタク男子。
趣味を隠して生きる彼の姿は、誰かに理解されたいと願いながらも、傷つくことを恐れる繊細な心を映しています。
天音や伊地知との出会いを通じて、少しずつ好きを語れるようになっていく彼の変化は、読者の共感を呼びます。
語り出すと止まらないオタクトークと、時折見せる照れた笑顔が、彼の魅力を際立たせるポイントです。
天音慶
引用元：『オタクに優しいギャルはいない!?』 1巻より Screenshot
天音慶は、クールで無口なギャル系女子。
一見近寄りがたい印象を持たれがちだが、実はキラモンを愛する隠れオタクという意外な一面を持つ。
瀬尾との交流を通じて、趣味を語る喜びや人との距離感に少しずつ変化が生まれ、彼女の不器用な優しさがじわじわと伝わってくる。
無表情ながらも、オタクトークになると熱量が爆発するギャップが魅力で、読者の心をくすぐる存在。
好きを隠して生きる苦しさと、好きを共有できる嬉しさ。
その両方を抱えながら前に進む彼女は、作品を支える重要なキャラクターです。
伊地知琴子
引用元：『オタクに優しいギャルはいない!?』 1巻より
伊地知琴子は、明るくてノリのいい陽キャギャル。
オタク趣味は持たないものの、偏見なく瀬尾や天音に寄り添う理解者として物語に温かさをもたらす存在です。
場の空気を読みながら、時にツッコミ役として、時に恋の火種として動く彼女の柔軟さは、作品のバランスを支える潤滑油のような役割を果たしています。
ギャルらしい軽やかさと、人の気持ちに敏感な優しさを併せ持つキャラクターです。
『オタクに優しいギャルはいない！？』が好きな人にオススメの作品
『オタクに優しいギャルはいない！？』が好きな方には、以下の作品もオススメです。
①その着せ替え人形は恋をする
『オタクに優しいギャルはいない！？』で、好きを隠して生きる苦しさと、理解される喜びに心を掴まれた人にこそ読んでほしいのが、『その着せ替え人形は恋をする』です。
コスプレを題材とした作品で、雛人形職人を目指す男子高校生・五条新菜が、自分の趣味を隠して生きてきた過去と向き合い、ギャル系美少女・喜多川海夢との出会いを通じて、少しずつ好きを語れるようになっていく物語。
彼が挑むのは、誰にも理解されなかった自分の世界を、誰かと共有するという人生の転機。
それは、瀬尾卓也が天音や伊地知と出会い、趣味を語る勇気を得ていく姿と重なります。
五条は、ただコスプレ衣装を作るだけではありません。
その過程で「自分の好きは、誰かの好きと繋がる」という感覚を手に入れ、孤独だった日々に意味を与えていきます。
好きを語ることが怖かった人が、誰かに受け入れられることで変わっていく――
その温かくてじれったい感情の流れは、『オタクに優しいギャルはいない！？』の読者の胸にも、きっと深く響くはずです。
『その着せ替え人形は恋をする』について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
②お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件
『オタクに優しいギャルはいない！？』で、好きを隠して生きる切なさと、誰かに受け入れられる喜びに心を掴まれた人にこそ読んでほしいのが、『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』です。
学校では目立たず、ひとり静かに過ごしていた男子高校生・藤宮周が、同じマンションに住む天使のような美少女・椎名真昼と出会い、少しずつ心を開いていく物語。
彼が向き合うのは、他人との距離を置いてきた自分自身と、誰かに甘えることへの不器用さ。
それは、瀬尾卓也が天音や伊地知との交流を通じて、趣味や感情を少しずつ表に出していく姿と重なります。
真昼はただ優しいだけのヒロインではありません。
彼女自身も孤独を抱えながら、藤宮との関係の中で少しずつ素顔を見せていく。
その過程で生まれる静かな癒しとじれったい距離感は、読者の心を優しく包み込みます。
好きを語ることに勇気がいる時代に、誰かの優しさがその一歩を後押ししてくれる――
そんな感情の流れが、『オタクに優しいギャルはいない！？』の読者の胸にも、きっと深く響くはずです。
まとめ｜不器用な優しさが心に刺さる理由
『オタクに優しいギャルはいない！？』は、ただのラブコメではありません。
好きを隠して生きる痛みと、誰かに受け入れられる喜び――その両方を描いた、今の時代だからこそ響く物語です。
瀬尾、天音、伊地知。彼らの不器用な優しさと、少しずつ変化していく関係性は、読者の心に静かに、でも確かに刺さってきます。
「好きなものを語る勇気」をくれるこの作品は、オタクであることに悩んだことがある人、誰かに理解されたいと願ったことがある人にこそ読んでほしい一冊です。
