最強コミュ障が挑む青春!『ハナバス 苔石花江のバスケ論』|レビュー

誰かと話すのが苦手で、ひとりの世界に閉じこもりがちだった少女が、バスケットボールというチームスポーツと出会い、少しずつ自分の殻を破っていく――。
『ハナバス 苔石花江のバスケ論』は、そんな人との距離に悩む主人公・苔石花江が、仲間と出会い、自分なりのペースで前に進んでいく姿を丁寧に描いた青春バスケ漫画です。

スポーツものとしての熱さはもちろん、人間ドラマとしての繊細な描写も魅力的な本作。その魅力について、語っていきます。

この作品は下記のような方にオススメです。

▪️人見知りキャラや内気な主人公の成長に共感できる方。
▪️女の子が頑張るスポーツ漫画をもっと読みたい方。
▪️作品を通じて自分も「変わりたい」と思える方。

あらすじ概要

<作品紹介>
生き物が大好きなのに”霊長類(=人間)”と関わるのがちょっぴり苦手な女子高生・苔石花江。そんな彼女の高校生活の目標は「友達を3人作る」こと! 高1の春、花江はクラスメートの小緑さんに誘われてバスケットボールに挑戦することに。人とうまく話せなくて挙動不審になっちゃうけど、初めてのチームスポーツはドキドキがいっぱいで!? 読めばきっと応援したくなる! 女子バスケ青春グラフィティ開幕です!!

引用元:ハナバス 苔石花江のバスケ論|【第1論】完全変態|マガポケ|少年マガジン公式無料漫画アプリ

上記の通り、コミュ障気味な花江が、妹との1on1経験を経て初めて部活動としてバスケに踏み出し、仲間たちとぶつかり合いながら少しずつ成長していく姿が丁寧に描かれています。

昆虫観察で培ってきた観察眼を活かした天才的なディフェンスは必見です!

個性豊かなチームメイトとの関係や、体力のなさを補う知性と工夫で奮闘する花江の姿に、思わず応援したくなる青春スポーツ漫画です。バスケという舞台を通して、人とつながることの喜びや怖さに向き合う成長物語として、読後はあたたかな余韻に包まれます。

感想

『ハナバス 苔石花江のバスケ論』は読んだ感想としては、今までにない新しい形のスポーツ漫画でめちゃくちゃ面白かったです。最新話まで一気に読んでしまいました!

まず主人公の苔石花江、あだ名はこけしちゃん。
こけしちゃんは、超絶人見知りキャラで双子の妹と両親以外とはまともに、コミュニケーションが取れない本物のコミュ障で、冒頭は、双子の妹のバスケの試合をカメラで録音しているカメラマン兼ファンのようなキャラでした。

こけしちゃんとは、対照的に双子の妹・咲月はコミュ力おばけの天才少女で、こけしちゃんとは何もかも違う存在でした。

普通、そんな存在が近くにいったら、グレても仕方ない状況ですが、こけしちゃんは根がいい子すぎるため、妹を妬むことなく妹と仲良しです笑

そんな、こけしちゃんですが高校入学を機に、初めての友達ができます。

その友達と一緒に、バスケ部の見学に行ったところ、バスケ部員と入部をかけて1on1をすることになります。

普通に考えたら、こけしちゃんが勝てる可能性は0ですが、ここで衝撃的な事実が発覚します。

こけしちゃんも、妹の咲月同様・化物(天才)だということがわかります。

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引用元:ハナバス 苔石花江のバスケ論 1話

こけしちゃんのやばいところは、趣味の昆虫観察で培ってきた観察眼で、一瞬で相手の癖を見抜いて、完璧なディフェンスで相手を止めることができる圧倒的なディフェンス力。咲月を1on1で唯一止めることができる存在で、作中トップクラスの鉄壁です。

しかも、咲月と1on1をずっとやってきたため、1on1のスタイルが咲月そっくりで次第に周囲からも化物(天才)扱いされていきます。

普段、コミュ障で自己主張が皆無なこけしちゃんが、入部勝負の時に「繁栄するのは「強いもの」ではなく「変化できるもの」です」と語るこけしちゃんは、どう見ても強キャラで普段とのギャップが凄すぎて、一気に惹かれました!

Screenshot
引用元:ハナバス 苔石花江のバスケ論 1話

こんな、凄いこけしちゃんですが、体力が全くないため、すぐバテます。そこも、こけしちゃんらしい要素で良かったです。

また、個性的なこけしちゃんに負けないぐらい濃いキャラたちが続々と登場していくため、キャラクターたちの掛け合いが面白いです!

そんな濃い仲間たちと全国を目指していく女子バスケ漫画となっており、幅広い層に刺さる作品でした。

『ハナバス 苔石花江のバスケ論』が好きな人にオススメの作品

『ハナバス 苔石花江のバスケ論』が好きな方には、以下の作品もオススメです。

①メダリスト

『ハナバス 苔石花江のバスケ論』ファンに刺さるポイント

🔹 不器用な天才が、夢を追って変わっていく姿に心を動かされる!
『ハナバス 苔石花江のバスケ論』のこけしちゃんは、圧倒的な観察眼という才能を持ちながらも人付き合いが苦手な、超・内向的ヒロイン。そんな彼女が仲間と出会い、バスケと向き合うことで少しずつ自分を変えていく姿はとても魅力的でした。『メダリスト』の結束いのりもまた、運動音痴で落ちこぼれの少女ながら、氷の上だけで輝ける特別な場所を見つけて挑戦していきます。才能と向き合い、変化していく過程に心を掴まれること間違いなしです。

🔹 コーチとの絆で描かれるもう一つの青春
『ハナバス 苔石花江のバスケ論』に登場する仲間や先輩との関係性が印象的だった方には、『メダリスト』のもうひとつの主役、明浦路司にも注目です。選手としての夢を絶たれた元スケーター・司が、いのりの中にかつての自分とは違う希望を見出し、彼女を金メダリストへと導こうと奮闘する――その姿は、まさに指導者としての再生の物語でもあります。年齢も立場も違う2人の本気の共闘に、胸を熱くさせられます。

🔹 覚悟の重さが、読む人の心に火をつける
『ハナバス 苔石花江のバスケ論』が「友達を3人作る」という小さな目標から始まりながら、やがて本気で全国を目指していく物語であるように、『メダリスト』もまた、氷の上にすべてを賭けた少女が頂点を目指して歩み始める物語です。いのりは、決して恵まれた環境や生まれながらの才能があるわけではありません。それでも、誰よりも勝利に貪欲で、努力を積み重ね、何度転んでも立ち上がります。そのひたむきな姿に、思わず涙がこぼれるかもしれません。

『メダリスト』について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

②ぼっち・ざ・ろっく!

『ハナバス 苔石花江のバスケ論』ファンに刺さるポイント

🔹 コミュ障天才女子が仲間と出会って覚醒する!
『ハナバス 苔石花江のバスケ論』のこけしちゃんは、人との会話がうまくできないながらも、バスケという舞台で才能を開花させていきます。『ぼっち・ざ・ろっく!』の後藤ひとり(通称:ぼっちちゃん)も、極度の人見知りで陰キャ。でも、ギターの腕前は圧倒的!
そんな2人の「才能」と「コミュ障」が同居するキャラ造形は、読者の応援欲を刺激してやみません!

🔹 不器用な青春の始まりが胸を打つ!
どちらも、自分を変えたいと願う女の子が、仲間との出会いをきっかけに一歩踏み出していく物語。『ハナバス 苔石花江のバスケ論』では、こけしちゃんがバスケ部で初めての友達を得てチームプレーを知っていくように、『ぼっち・ざ・ろっく!』でも、ぼっちちゃんがバンド活動を通して、ほんの少しずつ自分の殻を破っていきます。
その姿に「がんばれ!」と声をかけたくなること間違いなしです。

🔹 仲間との関係性がエモすぎる!
『ハナバス 苔石花江のバスケ論』に登場する部活仲間のように、『ぼっち・ざ・ろっく!』でも伊地知虹夏や山田リョウといった仲間たちとの関係性がとにかく尊いです!
お互いの足りない部分を補い合いながら成長していく姿は、音楽とスポーツという違いを超えて、熱量と感動が共鳴するポイントです。

まとめ

「強いもの」が勝つのではなく、「変化できるもの」が生き残る――。
こけしちゃんの言葉に象徴されるように、『ハナバス 苔石花江のバスケ論』はバスケという競技を通して、内気だった少女が変化し、前へ進む勇気をくれる物語です。

人見知りでも、運動音痴でも、誰にでも「踏み出せる瞬間」がある。そんな小さな一歩の大切さを、読者の心に優しく届けてくれる一冊です。
青春やスポーツ漫画が好きな方はもちろん、「今の自分を少しでも変えたい」と思っている人に、ぜひ手に取ってほしい作品です。

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