弱キャラ友崎くん外伝作品『七海みなみは輝きたい』|感想レビュー

「負けヒロインだった彼女に、もう一度スポットライトを――」

『七海みなみは輝きたい』は、『弱キャラ友崎くん』の人気ヒロイン・七海みなみ(みみみ)が主人公となるスピンオフ作品。

原作では報われなかった彼女が、自分自身の力で輝くことを目指す物語です。

笑顔の裏で悩み、努力し、それでも前を向くみみみの姿は、原作を読んだ誰もが抱いた「幸せになってほしい」という願いに応えてくれるよう。

本編とは異なる世界線で描かれるもう一つの青春は、みみみファンにとってまさに救済であり、感謝の気持ちがあふれる一冊となっています。

本記事では、そんな『七海みなみは輝きたい』の魅力について語っていきます!

漫画の評価基準について

漫画の評価については、下記のランクごとに分けています。

あくまで、私自身の読書体験をもとにした評価ですので、購入や読書の参考程度にしていただければ幸いです。

『七海みなみは輝きたい』とは?

『七海みなみは輝きたい』は、人気ラブコメ『弱キャラ友崎くん』のスピンオフ作品で、ヒロイン・七海みなみ(通称みみみ)を主人公に据えた青春成長ストーリーです。

物語は、みみみが母親の働く化粧品会社のモデルを務めることになったところから始まります。

本編とは異なり、生徒会長選挙に立候補しなかった世界線──いわばパラレルワールドとして展開される物語です。

当初は自分に自信が持てず、「輝く人」と自分を比べてしまう彼女ですが、モデルの仕事を通して自分なりの努力や成長を重ね、少しずつ前を向いていきます。

明るく前向きに見えて、実は繊細で不器用なみみみが、夢と現実の狭間で葛藤しながらも、自分だけの輝きを見つけようとする姿は、読者の共感と応援心を強く引き出します。

また、友崎との関わりを通して描かれる恋愛要素も見どころのひとつ。

原作では見られなかったデートや花火大会などの新しいエピソードが描かれ、ファンにとってはもう一度みみみと出会える特別な物語となっています。

「努力」「成長」「自己肯定」をテーマに、恋と夢を両立しようとするみみみの姿を丁寧に描いた本作は、弱キャラ友崎くんファンはもちろん、自分も輝きたいと願うすべての読者に寄り添う青春ラブコメです。

また、友崎はブレーン続投なのでそこはご安心下さい!

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引用元:七海みなみは輝きたい  コミック2巻より

『七海みなみは輝きたい』総合評価

『七海みなみは輝きたい』は、総合評価 Sランク(みみみ好き)Bランク(みみみ好きでない方) とさせていただきます!

みみみを中心に描かれる成長物語は、原作『弱キャラ友崎くん』では見られなかった彼女の内面や努力、そして輝きたいという願いが丁寧に掘り下げられています。

とくにモデルの仕事を通して自分と向き合う姿は、読者の共感を誘い、みみみというキャラクターの魅力を再発見させてくれる内容でした。

キャラクター原案を務めるフライ先生によるデザインと、作画担当の吉田ばな先生による柔らかく繊細なタッチが絶妙に噛み合い、みみみの明るさと儚さを一層引き立てています。

また、原作では描かれなかったデートや花火大会といった特別なエピソードもあり、ファンにとっては報われたような幸福感を味わえるのも大きな魅力です。

一方で、物語そのものはみみみ視点に特化しているため、彼女に特別な思い入れがない読者には、少し物足りなく感じる部分もあるかもしれません。

しかし、彼女の成長や葛藤を追体験したい人にとっては、間違いなく“特別な3巻”になるはずです。

『七海みなみは輝きたい』は、誰かのためではなく、自分のために輝きたいと願うすべての人に寄り添う青春ストーリー。

みみみを愛するファンにとっては、間違いなく Sランクにふさわしい作品 です。

感想・見所

結論からお話ししますと弱キャラ友崎くんが大好きで
「七海みなみ」こと「みみみ」が大好きな方にはオススメの作品となっています!

みみみ「・・・あーっ! 今好きってそーいう意味の好きだと思ったでしょ!?」
みみみ「ーま、そーいう意味の好きで、あってるんだけどね?」

引用元:弱キャラ友崎くんLv.6より

私は上記のセリフでみみみ推しになることを決意しました笑
この巻をきっかけに、みみみが可愛すぎてニヤニヤが止まらなかったです。

しかし、原作では主人公である友崎に選ばれず、負けヒロインになってしまいます。

当時の私は全く納得できずに仕事も手につきませんでした笑

そんな時に出会ったのが『七海みなみは輝きたい』でした。

『七海みなみは輝きたい』では、自分自身も友崎や日南輝きたいと思うみみみが母親からモデルの仕事を紹介されモデルの仕事を通じて成長していくお話となっています。

原作同様、自分に自信がないみみみが少しずつ成長や葛藤するお話で原作よりも、みみみの心情が詳しく描かれており、みみみのことがもっと好きになりました!

また原作同様、友崎とのラブコメ要素もあります

原作ではなかったデートシーンがあったり、原作では別のヒロインと行った花火大会にみみみと一緒に行くことになったりと、みみみファンには堪らない展開の連続で成仏仕掛けました笑

みみみファンだけに作られたと言っても過言ではない作品で、屋久ユウキ先生と吉田ばな先生、そしてフライ先生には感謝しかないです!

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七海みなみは輝きたい  コミック3巻より

しかし、欠点もあり、それは3巻で完結するところです。

正直、もっと続きを読みたかったです。

これでは成仏できないです笑

ストーリー的には、綺麗に完結していますが、続けようと思えば、続けられる終わり方だったため
出来れば、文化祭まで描いて欲しかったです。

本音を言うと、原作の最後(まだ原作未完結ですが)の時系列まで描いてくれると安心して成仏できました。

続編を永遠に待ってます笑

また、原作では登場しなかったみみみの母親が登場するのですがめちゃくちゃ可愛かったです!

母親キャラの中で5本の指に入る可愛さでした!
原作でも登場待ってます!

七海みなみは輝きたい  コミック2巻より

登場人物

①七海みなみ(みみみ)

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引用元:七海みなみは輝きたい  コミック2巻より
アシカ
アシカ

『七海みなみは輝きたい』の主人公・七海みなみ、通称「みみみ」は、かつては自信のなさから目立たない存在だったものの、母親の働く化粧会社のモデルとして活動を始め、自分が輝ける場所を模索する少女。

本人は自分に自信が持てず、魅力を発揮できないと感じていますが、実際には明るく前向きで、思いやりと行動力にあふれた誰もが応援したくなる規格外の存在です。

少し天然でドジなところもありますが、努力家で真っ直ぐ、人を思いやる優しさを持っており、周囲を自然と惹きつけます。モデルとしての仕事や友崎との関わりを通して少しずつ成長していく姿が、読者の共感と応援心を呼び起こします。

一方で、まだ自分の魅力に気づいていないため、本人の自覚と周囲の評価のギャップが物語の面白さを生み、ヒロインとしての可愛らしさと応援したくなる存在感をさらに際立たせています。

②友崎文也

引用元:七海みなみは輝きたい  コミック1巻より
アシカ
アシカ

『七海みなみは輝きたい』に登場する友崎文也は、元々ゲーム中心の人生を送る高校生で、「現実はクソゲー」と考えるいわゆる弱キャラ。しかし、友人や周囲との関わりを通じて、人生や人間関係に真剣に向き合う姿勢を身につけていきます。

冷静で頭の回転が早く、分析力と戦略眼に優れる一方、少し不器用で感情を表に出すのが苦手な面も。人を導き、背中を押すことができる頼れる存在でありながら、本人はその影響力に無自覚なところが微笑ましくもあります。

みなみをはじめ、周囲のキャラクターから信頼され、時には助言者として支えられる一方、時折見せる不器用な一面が親近感を生み、物語に温かみとやさしさをもたらしています。

『七海みなみは輝きたい』が好きな人にオススメの作品

『七海みなみは輝きたい』が好きな方には、以下の作品もオススメです。

①その着せ替え人形は恋をする

『七海みなみは輝きたい』で、夢を追う少女の輝きに心を掴まれた人にこそ読んでほしいのが、『その着せ替え人形は恋をする』です。

コスプレを題材に、雛人形作りが得意な男子高校生・五条新菜と、明るく行動的なギャル・喜多川海夢の交流を描く青春ラブストーリー

好きなことに真っすぐな海夢と、ものづくりへの情熱を秘めた新菜。

二人が互いの世界を知り、支え合いながら「好き」を形にしていく姿は、まさに輝きたいと願うみなみと重なります。

自分の夢を信じきれない不安、他人の才能への憧れ、そして誰かに見つけてもらえた瞬間の喜び――そのすべてが丁寧に描かれ、ページをめくるたびに胸が熱くなる作品です。

『七海みなみは輝きたい』が心に刺さった人なら、『その着せ替え人形は恋をする』でもきっと、自分の中の「好き」をもう一度信じたくなるでしょう。

『その着せ替え人形は恋をする』について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

②半人前の恋人

『七海みなみは輝きたい』で、夢を追うまっすぐさと不器用な努力の尊さに心を掴まれた人にこそ読んでほしいのが、『半人前の恋人』です。

太鼓職人を目指す女子高生・杉崎響子と、美大進学を夢見る美術男子・伊吹進太郎

異なる分野でものづくりに打ち込む二人が、互いの真剣な姿に惹かれ合い、恋と夢のあいだで揺れながら成長していく青春ラブストーリーです。

彼らの関係は、器用そうに見えて実はとても不器用。恋に臆病で、自分の想いを伝えられない響子と、絵に全力を注ぐあまり恋に踏み出せない進太郎。

そんな二人が、少しずつ距離を縮めていく過程には、みなみが舞台の上で自分の居場所を探す姿と同じ初々しさと切なさが詰まっています。

また、本作の魅力は恋愛だけにとどまりません。

職人としての誇り、夢への葛藤、仲間たちとの温かな絆――青春のすべてがリアルに描かれています。

努力がすぐに報われない現実と、それでも前を向こうとする二人の姿に、きっと誰もが胸を打たれるはずです。

『七海みなみは輝きたい』で「夢を追う勇気」「誰かに見つけてもらう喜び」に共感した人なら、『半人前の恋人』でもきっと、自分の好きを信じたくなるでしょう。

不器用でも前に進もうとする二人の恋と成長の物語――それはまさに、半人前だからこそ眩しく輝く青春です。

『半人前の恋人』について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

まとめ|「輝く」とは何か――七海みなみが見せた答え

『七海みなみは輝きたい』は他人のためではなく、自分のために輝くことの尊さを教えてくれる物語です。

原作『弱キャラ友崎くん』で見せたみみみの明るさや努力が、よりリアルで人間味のある形で描かれており、彼女の成長を見届けるたびに胸が熱くなります。

3巻で完結してしまうのが惜しいほどの完成度。
ですが、だからこそ読後には、彼女が確かに輝いたという余韻が残る――そんな作品です。

みみみを愛するすべての人へ。
そして、これから彼女を好きになるかもしれないあなたへ。
このスピンオフは、間違いなく心を照らす一冊になるでしょう。

また、『弱キャラ友崎くん』のレビューも書いています。
良かったら、ご覧下さい!

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