『左ききのエレン』は全社会人に読んでほしい
そんな言葉をどこかで見かけて、ずっと気になっていた作品でした。
そして今回、ようやく読んでみたのですが——
正直、ここまで共感できるとは思っていませんでした。
この作品は、クリエイターをテーマにした漫画で、
“凡人”と“天才”という対照的な視点から物語が描かれています。
仕事をしている人なら一度は感じたことがあるような悩みや葛藤、
そして「自分はこのままでいいのか」と考える瞬間。
そういった感情が、とてもリアルに描かれていて、
読み進めるうちに自然と引き込まれていきました。
特に印象的だったのは、
「人生が動き出す瞬間」というテーマです。
詳しくは記事本文で触れていきますが、
この考え方があることで、物語の見え方が大きく変わります。
また、作品全体を通して感じたのは、
ただの成功物語ではなく、
「才能」や「努力」といった現実的なテーマにしっかり向き合っている点でした。
その分、軽く読める作品ではないかもしれませんが、
だからこそ心に残るものがあります。
もし少しでも気になっているなら、
一度読んでみる価値はある作品だと思います。
結論|『左ききのエレン』は全社会人が読むべき?
結論から言うと、
『左ききのエレン』は「社会人なら一度は読む価値がある」と感じた作品でした。
いわゆる王道のエンタメ作品のように、
スカッとする展開や分かりやすい成功ストーリーではありません。
むしろ、
「努力しても届かない現実」や「才能との違い」といった、
少し目を背けたくなるような部分までしっかり描かれています。
それでもこの作品が面白いと感じたのは、
そうしたリアルなテーマを扱いながらも、
読者がどこかで“自分と重ねてしまう構造”になっているからです。
実際に読んでいても、
「これは自分のことかもしれない」と思う瞬間が何度もありました。
また、物語の軸になっているのが、
“凡人”と“天才”という対照的な存在であることも大きいです。
この対比があることで、
それぞれの立場や考え方の違いがより際立ち、
単なる物語としてだけでなく、考えさせられる部分も多くなっています。
そして個人的に一番印象に残ったのが、
「人生が動き出す瞬間」という考え方でした。
正直、この考え方についてはもともと自分の中にもあって、
後輩や周りの人に対しても、
「自分が主人公だと気づく瞬間が来る」という話をしてきました。
だからこそ、この作品を読んだときに
「自分が考えていたことと同じだ」と感じる部分が多く、
強い共感と同時に驚きもありました。
今では、自分の考えを言葉で説明するよりも、
『左ききのエレン』を読んでもらう方が伝わるのではないかと感じています。
それくらい、この作品は
言葉にしづらい価値観や感覚を、うまく表現していると思いました。
さらにこの作品の良いところは、
ただ現実の厳しさを見せるだけで終わらないところです。
読後には、
「何かを始めてみよう」と思えたり、
「もう少し今の仕事を頑張ってみよう」と感じさせてくれる、
前向きな余韻がしっかり残ります。
そのため、単純に「面白い漫画」というよりも、
今の自分に刺さるかどうかで評価が変わる作品だと感じました。
正直、軽い気持ちで読む作品ではありませんが、
その分、読み終わったあとにしっかりと何かが残る作品です。
左ききのエレンはこんな人におすすめ
『左ききのエレン』は、誰にでもおすすめできるタイプの漫画ではありません。
ただし、ハマる人にはかなり深く刺さる作品です。
特におすすめしたいのは、
仕事やキャリアについて一度でも悩んだことがある人です。
この作品では、
「努力しても報われないことがある」
「才能の差を感じる瞬間がある」
といった、社会人なら一度は経験するような感情がリアルに描かれています。
そのため、今まさに悩んでいる人はもちろん、
ある程度経験を積んできた人ほど、共感できる部分が多いと思います。
また、個人的には
後輩育成や人に何かを教える立場の人にも強くおすすめしたい作品です。
自分自身、この作品を読んで、
これまで言葉で伝えてきた考え方や価値観を、
より分かりやすく共有できると感じました。
「人生が動き出す瞬間」や「努力と才能の関係」など、
抽象的で伝えにくいテーマを、物語として体験できるのが大きな魅力です。
さらに、何か新しいことを始めようとしている人や、
今の環境で踏ん張っている人にとっても、
背中を押してくれるような作品だと思います。
逆に、
気軽に読める明るい作品や、単純な爽快感を求めている人には、
少し重く感じるかもしれません。
ただ、それでも一度は触れてみてほしいと思えるくらい、
強いメッセージ性を持った作品です。
『左ききのエレン』とは?(基本情報とあらすじ)
『左ききのエレン』は、クリエイターの世界を舞台に、
“才能”と“努力”というテーマをリアルに描いた群像劇です。
もともとはWEBで公開された作品で、
その後、リメイク版が少年ジャンプ+などでも連載され、多くの読者に広まりました。
また、漫画だけでなく実写ドラマ化もされるなど、
幅広いメディア展開がされている作品でもあります。
さらに、2026年4月よりテレビアニメの放送が予定されており、
今後さらに注目が高まる作品となっています。
物語は、広告代理店で働くデザイナーと、
圧倒的な才能を持つアーティストという、対照的な2人を中心に展開されます。
仕事に悩み、評価に苦しみながらも前に進もうとする姿や、
才能を持つがゆえの孤独や葛藤など、
単なる成功や成長だけではない“リアルな人生”が描かれているのが特徴です。
また、登場人物それぞれにしっかりとした背景や物語があり、
読み進めるほどに視点が広がっていくのも本作の魅力の一つです。
クリエイターというテーマでありながら、
仕事や人生に悩むすべての人に通じる内容になっており、
読む人によってまったく違った刺さり方をする作品です。
『左ききのエレン』がここまで共感できる理由
ここまで読んできて、
「なぜこんなにも共感できるのか?」と感じた人も多いと思います。
『左ききのエレン』は、単にストーリーが面白いだけの作品ではなく、
読者自身の経験や感情と重なるように設計されているのが大きな特徴です。
実際に読んでいても、
特定のキャラクターだけではなく、
場面ごとに「自分にもこういう瞬間があった」と思い出されることが何度もありました。
それは、この作品が
“特別な人の物語”ではなく、
“誰にでも起こりうる現実”を描いているからだと思います。
さらに、物語の構造やテーマ、見せ方など、
いくつかの要素が組み合わさることで、
ただ読むだけでなく「自分ごと」として感じられる作品になっています。
ここからは、実際に読んで感じた
『左ききのエレン』がここまで共感できる理由を、
いくつかのポイントに分けて紹介していきます。
①H3:凡人と天才の対比がリアルすぎる
この作品を読んでまず強く感じたのが、
凡人と天才の対比がとにかくリアルだという点です。
『左ききのエレン』は、
朝倉光一と山岸エレンという2人の視点で物語が進みます。
引用元:左ききのエレン 3巻より Screenshot
同じ高校で出会った2人ですが、進む道はまったく違います。
光一は広告代理店で働く会社員として、
日々の仕事や評価の中でもがき続ける側の人間です。
自分も社会人として働いているので、
光一のパートはかなり現実に近く感じました。
仕事で結果を求められることや、
思うように評価されないこと、
周りとの差を感じる瞬間など、
どれも一度は経験したことがある感覚だと思います。
一方でエレンは、
ニューヨークを舞台に活動するアーティストとして描かれます。
こちらは光一とは全く違う世界で、
才能を持つ人間同士がぶつかり合うような環境です。
いわゆる「天才の世界」で、
日常とはかけ離れた空気があります。
ただ、この作品の面白いところは、
どちらか一方が正しいわけではない点です。
光一のように現実の中で積み上げていく生き方もあれば、
エレンのように才能を軸に突き抜けていく生き方もある。
その両方を同時に見せてくれるからこそ、
どちらの立場にも納得感があります。
また、同じクリエイターという立場でも、
環境や求められるものが違うだけで、
ここまで見える景色が変わるのかと感じました。
日常の延長にある現実と、
一部の人しか行けない非日常。
この対比があることで、
物語に強い説得力が生まれています。
そして何より良かったのは、
この2つの世界がきちんと繋がっていることです。
まったく別の話ではなく、
同じ時間の中でそれぞれが進んでいくので、
自然と比較してしまいます。
その結果、
「自分はどちら側なのか」と考えさせられる場面が何度もありました。
このリアルな対比があるからこそ、
ただの物語ではなく、
自分の現実と重ねて読める作品になっていると感じました。
②「人生が始まる瞬間」というテーマが刺さる
この作品を読んでいて、
一番印象に残ったのが、
「人生が始まる瞬間がある」という考え方です。
作中では、いつ始まるかは分からないけど、
「始まったときには分かる」という形で描かれています。
引用元:左ききのエレン 3巻より Screenshot
この設定がとても良くて、
ただの物語ではなく、自分の人生に当てはめて考えてしまいました。
正直に言うと、自分はこの作品を読む前から、
似たようなことを後輩や周りの人に話していました。
「自分が主人公だとしか思えない出来事が起きて、
そのときに初めて自分が主人公だと気づく瞬間がある」
そんな話をしていたので、
この作品を読んだときに、
「あ、自分が考えていたことと同じだ」と感じました。
それがかなり衝撃で、
ここまで自分の考えと重なる作品は初めてでした。
また、このテーマが良いのは、
特定の誰かだけの話ではない点です。
凡人でも天才でも関係なく、
それぞれのキャラクターにとっての
「その瞬間」が描かれています。
だからこそ、
どの立場の人でも自分に重ねて読むことができます。
そして、
その瞬間に出会えるかどうかや、
出会うタイミングの違いも含めて描かれているのが印象的でした。
早く気づく人もいれば、なかなか気づけない人もいる。
この違いがあるからこそ、
よりリアルに感じられます。
個人的には、この考え方を人に説明するよりも、
この作品を読んでもらった方が伝わると感じました。
それくらい、言葉にしづらい感覚を
うまく表現していると思います。
読んだあとに、
「自分にもそういう瞬間があるのかもしれない」と思えるだけでも、
この作品を読む価値はあると感じました。
③才能・努力・演出すべての完成度が高い
『左ききのエレン』は、テーマだけでなく、
作品としての完成度がかなり高いと感じました。
まず印象に残ったのが、
「才能」の描き方です。
この作品では、才能を単純なセンスとして扱うのではなく、
「集中力の質」という形で表現されています。
引用元:左ききのエレン 4巻より Screenshot
深さ・長さ・早さの掛け算という考え方で、
同じ努力でも結果に差が出る理由が納得できる形で描かれていました。
自分自身、これまで集中力の「深さ」は意識していましたが、
長さや早さについてはあまり考えたことがなかったので、
この視点はかなり新鮮でした。
また、登場人物の描き方も良くて、
それぞれに異なるタイプの努力や考え方があります。
その中で、
「どれが正しいか」ではなく、
それぞれのやり方に納得できる作りになっているのが印象的でした。
さらに、この作品は“見せ方”もかなりうまいです。
時系列が前後したり、
視点が切り替わったりする構成になっていますが、
読みづらさはほとんど感じませんでした。
むしろ、
少しずつ情報がつながっていくことで、
自然と引き込まれていく感覚があります。
各エピソードに散りばめられた要素が、
後からしっかり意味を持ってくる構成になっていて、
読み進めるほど面白くなっていきます。
特に終盤の流れは、
それまでの積み重ねが一気につながるような感覚があり、
かなり満足度が高かったです。
正直、ここまで構成や表現がしっかりしている作品は、
あまり多くないと思います。
テーマだけでなく、
漫画としての完成度が高いからこそ、最後まで引き込まれる作品だと感じました。
原作とリメイク版の違い|どっちを読むべき?
『左ききのエレン』には、
WEBで公開されていた原作と、
その後に制作されたリメイク版の2つがあります。
結論から言うと、
初めて読むならリメイク版から入るのがおすすめです。
リメイク版は、ストーリーや構成が整理されていて、
キャラクターの描写も分かりやすくなっています。
そのため、作品のテーマや魅力を
自然に理解しながら読み進めることができます。
一方で原作は、
作者の考えや感情がそのまま表現されており、
言葉の強さや熱量をよりダイレクトに感じられるのが特徴です。
そしてこの作品に関しては、
「どう読むか」もかなり重要になります。
ここは作者の かっぴー先生も触れているポイントですが、
リメイク版を読んだあとに、そのまま原作の続きから読む方法は推奨されていません。
理由としては、
同じ物語でも、リメイク版と原作版では
描き方や展開の方向性が異なるためです。
特に後半に進むほど、
その違いははっきりしてきます。
ネタバレは避けますが、
同じ作品であっても、受ける印象が大きく変わる可能性があります。
そのため、作品をしっかり楽しむなら
- まずはリメイク版で全体像を理解する
- その上で原作を最初から読む
この順番がおすすめです。
逆に、
- 原作の途中から読む
- リメイク版の続きを原作で補完する
といった読み方をすると、
内容のつながりが分かりづらくなり、混乱する可能性があります。
自分自身も実際に読んでみて、
順番を意識した方が理解しやすいと感じました。
この作品は、読む順番によって
印象や受け取り方が変わるタイプの作品です。
だからこそ、最初にしっかり順番を押さえておくことで、
より深く楽しめると思います。
また、原作版については
Kindle Unlimitedに加入すれば
約30巻ほど読むことができます(2026年3月時点)
Kindle Unlimitedは、月額制で対象の電子書籍が読み放題になるサービスで、
漫画・小説・ビジネス書など幅広いジャンルを好きなだけ楽しめるのが特徴です。
一度ダウンロードすればオフラインでも読めるため、
通勤時間やスキマ時間でもサクサク読み進められるのも大きなメリットです。
リメイク版でハマった人ほど、
原作の“むき出しの熱量”をそのまま味わってほしいので、
このタイミングで一気に読み進めるのがおすすめです。
『左ききのエレン』が好きな人にオススメの作品
①ブルーピリオド
『左ききのエレン』で才能と努力のリアルな差に心を揺さぶられた人にこそ読んでほしいのが、『ブルーピリオド』です。
美術を題材とした作品で、もともと優等生として器用に生きてきた主人公・矢口八虎が、「本気で何かに挑戦すること」と向き合い、美大受験という厳しい世界に飛び込んでいく物語。
彼が挑むのは、生まれ持った才能を持つ者たちや、自分よりも早くから努力を積み重ねてきたライバルたち――どれだけ頑張っても埋まらない差を突きつけられる環境です。
凡人として現実と向き合い続ける光一のように、『ブルーピリオド』の八虎もまた、自分の限界や才能の有無に悩みながら、それでも前に進もうとします。
「努力でどこまで行けるのか」「自分には何が足りないのか」と問い続ける姿は、『左ききのエレン』で感じた苦しさや葛藤と重なります。
ただ合格するだけでなく、自分が本気で選んだ道だったと証明するために進み続ける。
その不器用で真っ直ぐな姿は、『左ききのエレン』が刺さった人の心にも必ず響くはずです。
②アオアシ
『左ききのエレン』で、凡人が才能の壁にぶつかりながらも前に進む姿に共感した人にこそ読んでほしいのが、『アオアシ』です。
サッカーを題材とした作品で、地方の無名選手だった青井葦人が、プロを目指す世界に入り、自分の実力と向き合っていく物語。
彼が挑むのは、すでに高いレベルで戦ってきた選手や、生まれ持ったセンスを持つ選手たち――これまで通用していたものが一切通用しない環境です。
光一のように「自分はこのままで通用するのか」と悩みながらも、
現実を受け入れて成長していく姿は、『左ききのエレン』と重なる部分が多いと感じました。
特に印象的なのは、自分の強みや役割を理解し、
“才能がある人と同じ土俵で戦うのではなく、自分の戦い方を見つけていく過程”です。
ただ努力するだけではなく、どう戦うかを考え続ける姿は、
仕事や人生にも通じる部分があると思います。
さらに『アオアシ』は、アニメ第2期の放送も予定されており、
これからさらに注目が集まる作品でもあります。
これから読む人や、アニメで追いたい人は、
今のうちにチェックしておくのがおすすめです。
『アオアシ』アニメ2期の最新情報・見どころはこちらで詳しくまとめています
③ダイヤモンドの功罪
『左ききのエレン』で、才能を持つことの苦しさや、周囲とのズレに心を揺さぶられた人にこそ読んでほしいのが、『ダイヤモンドの功罪』です。
野球を題材とした作品で、圧倒的な才能を持つ主人公・綾瀬川次郎が、その才能ゆえに周囲との関係に悩み続ける物語。
彼がいるだけで試合のバランスが崩れ、仲間の成長機会を奪ってしまう――そんな状況の中で、「上手いこと」が必ずしも正しいとは限らない現実が描かれます。
エレンのように才能を持つ側の人間が抱える孤独や葛藤が、ここまでリアルに描かれている作品はあまりありません。
周囲に合わせるべきなのか、それとも自分の力をそのまま発揮すべきなのか。
その選択に悩み続ける姿は、『左ききのエレン』で感じた“天才側の苦しさ”と強く重なります。
ただ活躍するだけではなく、
その才能が周囲との関係や自分自身にどんな影響を与えるのか。
その現実を真正面から描いているからこそ、読んでいて考えさせられます。
『左ききのエレン』でエレン側の視点に強く惹かれた人であれば、
この作品も間違いなく刺さるはずです。
『ダイヤモンドの功罪』について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
まとめ|ここまで共感できる漫画は初めてだった
『左ききのエレン』は、ただ面白いだけの漫画ではなく、
読む人の人生や価値観に深く入り込んでくる作品でした。
凡人と天才という対比、仕事や人生におけるリアルな葛藤、
そして「人生が動き出す瞬間」というテーマ。
どれも一度は考えたことがある内容でありながら、
ここまで言語化され、物語として描かれている作品はなかなかありません。
実際に読んでみて、
自分の考えと重なる部分も多く、
改めて今の仕事やこれからについて考えるきっかけにもなりました。
だからこそ、
何かに悩んでいる人や、これから何かを始めようとしている人には、
一度読んでみてほしい作品です。
また、後輩や周りの人に自分の考えを伝えるときにも、
この作品を通して共有することで、
より理解してもらいやすくなると感じました。
正直、軽い気持ちで読む作品ではありませんが、
その分、読み終わったあとにしっかりと何かが残ります。
もし少しでも気になっているなら、
ぜひ一度読んでみてください。
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