【挫折と再起の物語】伍と碁|感想レビュー

こんにちは。アシカです!

「囲碁って、こんなに熱くて、こんなにドラマチックだったのか。」
そんな驚きと感動を与えてくれるのが、漫画『伍と碁』です。

天才に囲まれた元天才の少年が、囲碁という世界で再び立ち上がる姿を描いた本作は、静かな盤上に込められた激情、人生そのものを賭けた一手の重みがひしひしと伝わってくる作品です。
本記事では、『伍と碁』の魅力についてご紹介していきます。

この作品は下記のような方にオススメです。

▪️かつての挫折を乗り越えるストーリーが好きな方。

▪️ライバルとの関係性に魅力を感じる方。

▪️成長物語が好きな方。

あらすじ概要

【作品紹介】
野球もサッカーも勉強も、小さい頃からどんなことにおいても他を寄せ付けない才能があった「神童」の秋山恒星。小6の恒星は自分の名を世界に轟かせるため囲碁の道を志す。しかし恒星が通った囲碁教室にいたのはその才能をも握り潰す5人の天才少年少女だったーー。挫折を経験し平凡な人生のまま高校生になった恒星は再び囲碁と出会い、そして才能を開花させ5人へのリベンジを誓う。あの頃の、あの無敵感を取り戻すためにーー!

引用元:『伍と碁』【無料公開中】|ヤンマガWeb

上記の通り、
『伍と碁』は、敗北によって凡人になった元・神童が、自分こそが本物の天才だったと再び証明しようとするリスタートの物語です。

囲碁という知の競技を舞台に、かつて自分を打ち砕いた5人の天才たちに挑む中で、主人公・秋山恒星は、過去の栄光にもコンプレックスにも正面から向き合っていきます。

プライドを賭けた頭脳戦、青春の焦燥、そして「天才とは何か」を問う熱いドラマが、静かに、そして力強く描かれています。

感想

『伍と碁』は囲碁を題材とした作品で、個人的にはヒカルの碁ぶりに囲碁を見てワクワクが止まらなかったです!

主人公の恒星は運動も勉強もできる超天才キャラで、小学生の頃は自信家な少年でした。
しかも、承認欲求の塊のような存在で、母親もドン引きしてました笑

そんな恒星が、自分が一番目立てる場所として選んだのが囲碁でした。
自分の圧倒的な才能があれば、囲碁界でNo. 1になるのも簡単だと思い近くの碁会所に行きますが、そこで恒星の人生が大きく変わります。

そこの碁会所には、自分と同年代の子供たちが5人いましたが、恒星は誰にも勝てませんでした。

Screenshot
引用元:伍と碁 1巻より

自分が天才だと疑っていなかった恒星でしたが、1000敗を区切りに自分の才能のなさに絶望して囲碁から離れます。しかも、その経験のせいで自分に自信がなくなった恒星は何をやっても上手くいかず、天才から凡人になってしまいました。

そんな状態から月日が流れて、高校生になった恒星。

商店街のイベントで囲碁を打つのですが、その時に自分が他の人よりも圧倒的に強いことがわかり、しかも自分が相手をしていた同世代の子供たちはその世代の超天才児だったことが発覚します。

この作品の面白いところは、恒星は囲碁においても超天才だったのですが、碁会所にいた5人全員が恒星並みの才能を持つ天才児だったという「こんな偶然あるの?」って感じの超展開で、この設定は新しくて面白いとすぐこの作品の虜になりました!

超天才の恒星が一度挫折して、もう一度立ち上がり、昔勝てなかった子供たちにリベンジする流れも熱くて最高ですが、個人的には恒星の「5人に勝って自分が天才だということを証明する」という展開が大好きすぎて、どハマりしました。

Screenshot
引用元:伍と碁 1巻より

正直、小学生時代の恒星は自信家で人生を舐めてる感じで、あんまり好きなタイプではなかったのですが、一度挫折して自信喪失した状態から、這いあがろうと頑張る姿は心に刺さりました!

しかし、この作品の甘くないところは子供たち5人とも、恒星並みの超天才児のため、恒星が囲碁から離れてる間も、努力を続けていたため、現状恒星が勝てるイメージが湧かないです。

しかし、恒星には5人の子供たちよりも、才能においては圧倒的だった展開にしてくれると天才としての自分を取り戻すのも納得の展開なので、こうなることを期待しています笑
また対局中に、成長して相手を凌駕していく展開も大好きなので、この展開も期待大です!

まだ、始まったばかりの作品ではありますが、1話の時点から引き込まれる内容となっており読み出すと止まらないです!

『伍と碁』が好きな人にオススメの作品

『伍と碁』が好きな方には、以下の作品もオススメです。

①ヒカルの碁

✅『伍と碁』ファンに刺さるポイント

🔹「天才」たちの中で苦悩し、這い上がるドラマ
『伍と碁』の主人公・恒星は、かつての神童から一転、天才たちに打ちのめされて囲碁を諦めた過去を持つ高校生。そんな彼が再び囲碁と出会い、自分の才能を信じて這い上がっていく姿は、胸に刺さるものがあります。『ヒカルの碁』のヒカルもまた、囲碁の知識ゼロから天才たちに揉まれながら成長していく存在。共通するのは、「才能 vs 才能」のぶつかり合いと、主人公がその渦中で自分の居場所を掴んでいく熱い展開です!

🔹ライバルとの絆と、静かに熱い対局の心理戦
『伍と碁』では、かつての宿敵5人がリベンジの相手でありながら、同じ時代を生きた特別な存在として描かれます。このライバルであり同志という関係性は、『ヒカルの碁』でのヒカルとアキラにも色濃く反映されています。目を合わせずとも通じ合う、盤上の対話。その静かで激しい心理戦は、囲碁という競技の魅力を存分に伝えてくれます。

🔹囲碁を知らなくても楽しめる「導入と熱量」
囲碁を扱う作品でありながら、ルールが分からなくても没入できる導線が『伍と碁』と『ヒカルの碁』には共通しています。登場人物たちの熱量が読者を巻き込み気がつけば盤面に釘付けになる──そんなスポ根的没入感こそが、どちらの作品にもある最大の魅力です。

②ブルーピリオド

✅『伍と碁』ファンに刺さるポイント

🔹「圧倒的なセンス」と「努力」のぶつかり合い!
『伍と碁』の恒星は、神童と呼ばれた過去を持ちながらも囲碁での挫折を経験し、再び己の才能を証明しようと挑み直す主人公。その姿は、『ブルーピリオド』の矢口八虎にも重なります。元々器用貧乏だった八虎は、ある日出会った「絵を描く」という行為に本気で挑み、芸大という狭き門を目指すように。才能・努力・自我のバランスに悩みながら、自分だけの表現を模索する彼の姿に胸を打たれます。

🔹青春の苦悩と成長に共感が止まらない
囲碁でも美術でも、表現の世界に踏み込んだ少年たちは皆、壁にぶつかります。『伍と碁』では、恒星がかつて自分を打ち負かした5人の天才たちに追いつこうともがく姿が描かれますが、『ブルーピリオド』の八虎も、すでに何年も絵を描き続けている同世代に混ざりながら、猛烈な努力で追い上げていきます。「自分には才能があるのか?」「何を描けば自分らしいのか?」そんな問いに向き合う真剣な葛藤が、胸に刺さる作品です。

🔹一人じゃないから頑張れる仲間の存在
『伍と碁』の恒星が再び囲碁に戻るきっかけには、周囲の存在が大きく関わっています。同様に『ブルーピリオド』でも、ライバルでありながら支え合う仲間たちの存在が物語を大きく動かします。苦悩を抱えた者同士が出会い、ぶつかり合いながらも前へ進んでいく姿は、まさに青春そのもの。

③メダリスト

✅『伍と碁』ファンに刺さるポイント

🔹 一度は夢を諦めかけた者たちの本気の挑戦!
『伍と碁』の恒星は、幼い頃に囲碁の天才たちと出会い、挫折を経て再び盤上に戻ってきた少年。その「もう一度打ちたい」という想いの強さが読者の胸を打ちます。『メダリスト』の司もまた、自身の夢を諦めた過去を持ちながら、少女・いのりと出会ったことでもう一度夢に挑む道を選びます。どちらも、諦めかけた過去を背負いながら進もうとする姿が魅力的です。

🔹 熱量×挫折×才能のリアルなドラマ
『伍と碁』では、天才たちに囲まれた恒星が、己の実力と向き合いながら必死にもがく姿が描かれています。『メダリスト』でも同様に、スケートに出会った少女・いのりが、その小さな身体に限界まで努力を詰め込んで才能を開花させようとする姿が丁寧に描かれます。「好きだけでは勝てない」現実と向き合いながら、それでも挑み続ける二人の姿は、ジャンルを越えて共鳴するはずです。

🔹 師弟関係が生む強い絆と成長のドラマ
『伍と碁』では、恒星が囲碁とどう向き合い、どう成長していくかが物語の軸となっています。そんな彼に影響を与えるのが、かつてのライバルや指導者たちの存在です。『メダリスト』では、夢を諦めた元選手・司が、自らの手で未来の才能を育てようとする姿が描かれ、師弟という枠を越えた深い信頼関係が魅力のひとつ。互いを信じ、導き合う姿は、『伍と碁』のファンにも深く刺さる要素です。

『メダリスト』について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

まとめ

『伍と碁』は、囲碁という静かな世界を舞台にしながらも、そこに生きる人々の情熱や挫折、再起のドラマを鮮やかに描き出す作品です。

ただ勝ち負けを描くだけでなく、「なぜ打つのか」「誰と打つのか」といった内面的な問いにまで踏み込むからこそ、ページをめくる手が止まりません。

もしあなたがまだ『伍と碁』を手に取っていないなら、ぜひ一度読んでみてください。きっとあなたの中にも、何かを本気で打ち込みたくなる衝動が芽生えるはずです。

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