ミヒャエル・カイザーは、新世代世界11傑に選ばれているバスタード・ミュンヘンのエースストライカーです。
初登場時は潔世一を圧倒していましたが、物語が進むにつれて、自分の得点よりも潔の妨害を優先するほど追い詰められていきました。
なぜ、世界から高く評価されているカイザーが、当初は格下だった潔へ執着したのでしょうか。
結論からいうと、カイザーが潔に執着した最大の理由は、踏み台にするはずだった潔が予想を超えて成長し、自分の居場所と自信を同時に揺さぶる存在になったからです。
本記事では、潔を標的にした3つの理由を中心に、カイザーの過去や能力、覚醒後の未来まで考察します。
※本記事には、原作漫画の新英雄大戦終了後までの内容が含まれています。
『ブルーロック』のキャラクター解説や最新考察は、以下の専用ページにまとめています。

カイザーはなぜ潔に執着した?3つの理由
カイザーは、最初から潔を対等なライバルとして認めていたわけではありません。
当初は、世界から注目される潔を倒し、自分の価値と自己肯定感を高めるための「獲物」として見ていました。
しかし、潔はカイザーの想像を超える速度で成長し、自分を中心に作られていたバスタード・ミュンヘンまで変えていきます。
さらに、変化を恐れず進化する潔の姿によって、完成した皇帝の座を守ろうとしていたカイザー自身の弱さまで浮き彫りになりました。
カイザーの余裕が焦りへ変わり、潔へ執着するようになった背景には、大きく分けて次の3つの理由があります。
- 潔を自分の価値を高める踏み台にしようとした
- 潔にバスタード・ミュンヘンの中心を奪われた
- 潔がカイザー自身の弱さを映し出した
ここからは、それぞれの理由を作中の描写とカイザーの心理から詳しく考察します。
①潔を自分の価値を高める踏み台にしようとした
カイザーが新英雄大戦へ参加した目的の一つは、世界へ実力を示し、バスタード・ミュンヘンよりも好条件のオファーを獲得することでした。
トップチームには、世界最高のストライカーであるノエル・ノアがいます。同じクラブに所属し続ける限り、カイザーがノアを押しのけて絶対的なエースになるのは簡単ではありません。
そこで目をつけたのが、U-20日本代表戦で決勝点を奪い、世界から注目され始めた潔です。
新英雄大戦は、世界中のクラブが選手たちの活躍を見守り、そのプレーに金額をつける舞台です。その中でも潔は、これまで無名だった日本人選手でありながら、急速に評価を高めていた「ブルーロックの申し子」と呼べる存在でした。
世界のサッカー界から熱い視線を集めている潔を、世界中が見ている試合で圧倒する。
それによって「ブルーロックの中心選手さえ、自分には通用しない」と証明できれば、カイザー自身の市場価値も大きく高まります。
しかし、カイザーが潔を狙った理由は、移籍のためだけではありません。
カイザーには、自分より格下だと判断した相手を選んで叩き潰し、相手が絶望する姿を見ることで自己肯定感を満たそうとする悪癖がありました。
幼少期に無力だった自分を否定するため、今度は自分が相手に「不可能」を突きつける側へ回ろうとしていたのです。
その意味でも、当初の潔はカイザーにとって理想的な獲物でした。
世界から注目されるだけの実績と将来性を持ちながら、現時点では自分の手で確実に倒せる格下の選手。潔の評価が上がるほど、その潔を潰したときに得られる名声と満足感も大きくなります。
さらに、潔が試合ごとに成長しても、カイザーはしばらく「まだ自分が倒せる範囲内にいる」と考えていたのでしょう。
簡単に壊れてしまう弱者ではなく、抵抗しながら成長してくる。それでも最後には自分が絶望を与えられる。
カイザーにとって潔は、成長するほど価値が増していく、非常に魅力的な獲物になっていったのです。
ところが潔は、カイザーが想定した「倒せる範囲」を超える速度で進化します。
自分の価値を高めるために利用するはずだった潔が、やがて自分の居場所を奪う存在へ変わったこと。それが、カイザーの余裕を焦りと執着へ変えていきました。
②潔にバスタード・ミュンヘンの中心を奪われた
カイザーの執着を決定的にしたのが、自分のために作られていたバスタード・ミュンヘンを、潔に内側から変えられたことです。
もともとのバスタード・ミュンヘンには、カイザーを中心とする「カイザーシステム」が完成していました。
ネスをはじめとする選手たちがカイザーへボールを集め、最後はカイザーインパクトでゴールを奪う。カイザーの能力を最大限に生かすという意味では、非常に合理的なチームです。
しかし、指導者であるノエル・ノアは、完成したカイザーシステムをそのまま強化する方針を選びませんでした。
ブルーロックの選手たちを異分子としてチームへ加え、ドイツの合理性とブルーロックのエゴを競わせたのです。
ノアが評価するのは、カイザーへの忠誠心ではありません。
練習で示した数値や試合で残した結果など、勝利につながる合理的なプレーです。
そのため、実力を証明した國神錬介や潔世一、黒名蘭世、氷織羊たちを積極的に起用していきました。
この方針によって、カイザーが絶対的な中心でいられたチームの中に、潔を中心とするもう一つの攻撃システムが誕生します。
潔はカイザーのように、最初から自分のために動く選手を与えられたわけではありません。
試合中に必要な能力を見極め、黒名とは素早いパス交換、氷織とは互いのイメージを共有する攻撃を作るなど、周囲の選手と一から関係を築いていきました。
その結果、潔を中心とした攻撃は試合を重ねるたびに得点へ近づき、勝利に必要な選択肢として存在感を増していきます。
一方のカイザーは、すでに完成していたカイザーシステムに慢心していました。
ネスたちが自分へボールを集め、自分が決めればチームは勝てる。その環境が当たり前になっていたため、システム自体を進化させる必要性を感じていなかったのでしょう。
しかし、潔は何も持っていない状態から仲間を増やし、最終的にはカイザーシステム以上に勝利へつながる攻撃を見せるようになります。
ノアが合理性を優先する以上、結果を残した選手へボールと味方が集まるのは当然です。
カイザーから見れば、潔に得点数で迫られただけではありません。
自分へ従っていたチームの価値観そのものを変えられ、「カイザーが中心でなければならない理由」を失わされていったのです。
それまで理想的だったチームへブルーロックという異分子が入り、その中心に立った潔によって、完成していたはずのシステムが壊される。
カイザーが潔へ執着したのは、単にゴールを奪われたからではありません。
自分の実力、仲間、居場所まで保証してくれていたカイザーシステムを、潔に奪われたと感じたからだと思います。

潔はカイザーから得点だけでなく、「自分が皇帝でいられる国」まで奪ってしまったんですね!
③潔がカイザー自身の弱さを映し出した
カイザーが潔を無視できなくなった理由は、得点やチームの中心を奪われたからだけではありません。
潔の成長する姿が、カイザー自身の弱さを映し出してしまったからです。
潔は、最初から完成されたストライカーではありません。
自分の能力や考え方が通用しないと分かれば、敗因を分析し、これまでの成功体験を捨てることを恐れず、新しい自分へ作り直します。
二次選考では対戦相手の能力を自分の成長へ利用し、新英雄大戦ではカイザーの視野の使い方を分析して超越視界を習得するなど、自分より優れた選手さえ進化するための材料にしてきました。
潔にとって、敗北や挫折は自分の価値を否定するものではありません。
今の自分に足りないものを発見し、次のステージへ進むためのきっかけです。
そのため、自分の戦い方が通用しないと分かれば、試合中であっても考え方を更新し、新しい自分へ変化していきます。
一方のカイザーは、カイザーインパクトやネスとの連携、そして自分を中心に作られたカイザーシステムによって、すでに新世代世界11傑としての地位を確立していました。
完成された能力と環境を手に入れたことで、カイザーは今までの自分を壊す必要がありませんでした。
しかし、その成功がカイザーの成長を止める原因にもなります。
カイザーは無意識のうちに、「さらに強くなること」よりも「現在の地位を守ること」を優先するようになっていたのです。
自分自身が変化するのではなく、格下だと判断した相手を倒し、今の自分が優れていることを確認する。
その行動を繰り返した結果、カイザーは高い実力を持ちながらも、ストライカーとしての成長が止まりかけていました。
変化を恐れず、今までの自分を何度でも壊して成長する潔。
今の自分を壊すことを恐れ、完成した皇帝の座を守ろうとするカイザー。
この対照的な姿勢によって、二人の実力差は試合を重ねるほど縮まっていきます。
そして潔の成長を目の前で見せつけられたカイザーは、「現在の自分を守り続ける限り、いずれ潔に追い越される」という現実から逃げられなくなりました。
ここでカイザーは、これまで避けてきた選択を迫られます。
次のステージへ進むためには、潔と同じように、今までの自分を一度壊して再構築するしかありません。
カイザーインパクトを持つ皇帝。
ネスを従わせる絶対的なエース。
格下を倒すことで、自分の価値を確認するストライカー。
こうした過去の成功によって作られた「ミヒャエル・カイザー」を捨てなければ、変化を続ける潔には勝てなくなったのです。
だからこそ、潔はカイザーにとって最も見たくない相手だったのでしょう。
潔を見るたびに、現在の地位へしがみつき、挑戦することから逃げていた自分の弱さまで見せつけられるからです。
しかし同時に、潔はカイザーを次のステージへ進ませた存在でもあります。
格下だと判断していた潔に追い詰められたことで、カイザーは初めて、現在の自分を守るのではなく、自分自身を壊して作り直す必要性に気づきました。
カイザーがどのような過去を背負い、何を捨てて再び立ち上がろうとしたのかは、新英雄大戦のフランス戦で詳しく描かれます。
フランス戦は原作漫画29巻から始まるため、カイザーの内面や潔との関係が変わっていく過程を確認したい方は、ぜひ原作で読んでみてください。

潔はカイザーの弱さを暴いただけでなく、「今までの自分を壊さなければ先へ進めない」と気づかせた存在なんですね!
カイザーの過去|なぜ他人を支配する皇帝になった?
カイザーの傲慢な性格を理解するうえで欠かせないのが、幼少期の過去です。
カイザーは父親から理不尽な暴力を受け、安心できる居場所も、無条件に愛される経験もほとんどない環境で育ちました。
サッカーボールは、自分の力で手に入れた数少ない大切な存在でした。
蹴っている間だけは、他人に支配される現実から離れられたのかもしれません。
しかし、傷つけられることが当たり前だったカイザーは、他人と対等な関係を築くよりも、先に相手を支配する方法を選ぶようになります。
弱い自分を見せず、自分を必要とする人間だけをそばに置く。「皇帝」という姿は、二度と無力な子どもへ戻らないための鎧だったのでしょう。
ネスとの関係も、その延長線上にあります。
ネスはカイザーの才能に魅了され、誰よりも可能性を信じてきた選手です。
それでも二人の関係が対等にならなかったのは、カイザーが信頼より支配を選んだからです。
相手を信頼すれば、裏切られたり離れたりする可能性があります。
カイザーはネスを必要としていたからこそ、対等な仲間として失うことを恐れ、自分に従う存在へ変えてしまったのだと思います。
カイザーの能力(武器)を解説
精神面に危うさがあっても、カイザーの実力は世界最高峰です。
ここでは代表的な武器を整理します。
カイザーインパクト|世界最高峰のシュート
カイザーを新世代世界11傑へ押し上げた最大の武器が、「カイザーインパクト」です。
最大の特徴は、世界最高峰のスイングスピードにあります。
世界最高のストライカーであるノエル・ノアも、足を振り抜く速さについては自分を上回っていると評価しています。
通常のシュートであれば、相手は軸足や振りかぶる動作から、タイミングとコースを予測できます。
しかし、カイザーインパクトはシュートモーションが非常に短く、相手が「撃たれる」と判断したときには、すでにボールが蹴り出されています。
さらにカイザーは、選手同士のわずかな隙間を撃ち抜く高い精度も持っています。
相手に囲まれていても、一瞬だけ足を振れる場所があればゴールを狙えるため、守備側は最後まで気を抜けません。
カイザーインパクトの本当の恐ろしさは、強烈なシュートであることではなく、相手が反応できない速さで、狭い得点コースを正確に撃ち抜けることです。
ただし、無条件で決まる必殺技ではありません。
シュートへ入る前に体勢を崩されたり、足を振り抜く空間を消されたりすれば、カイザーも理想的な一撃を放てなくなります。
そのため、カイザーを止めるには、シュートを見てから反応するのではなく、ボールを受ける前から進路を読み、撃てる体勢へ入らせないことが重要です。

カイザーインパクトは、撃たれてから止めるのではなく、撃たせないことが最大の対策なんですね!
超越視界と捕食者視界|試合とゴールを同時に読む
カイザーは、フィールド全体を把握する「超越視界(メタ・ビジョン)」と、ゴールを奪う瞬間へ集中する「捕食者視界(プレデター・アイ)」を使えます。
超越視界は、首を振りながら周囲の情報を取り込み、選手の位置や視線、次に生まれるスペースを予測する能力です。
カイザーはボールだけを追うのではなく、味方と相手の動きを把握し、どこへ進めばカイザーインパクトを撃てるのかを逆算しています。
一方の捕食者視界は、フィールド全体ではなく、ゴールキーパーの動きや意識へ集中する視野です。
ゴールキーパーがシュートコースを見失う瞬間や、反応が遅れるわずかな隙を見抜き、最も得点しやすいタイミングでシュートを放ちます。
つまり、超越視界でシュートを撃てる場所まで進み、捕食者視界でゴールを奪える瞬間を見つけ、最後にカイザーインパクトで仕留める。
この3つの能力がつながっているからこそ、カイザーは試合の流れを読みながら、自分で得点まで完結できるのです。
潔も超越視界によって試合全体を組み立てますが、世界最高峰のシュートと捕食者視界まで持つ点が、カイザーのストライカーとしての大きな強みといえるでしょう。

超越視界でゴールまでの道を作り、捕食者視界で仕留める瞬間を見つけるんですね!
カイザーインパクト・マグヌス|新たに生み出した武器
カイザーインパクト・マグヌスは、急速に成長する潔へ対抗するために、カイザーが生み出した新たな必殺シュートです。
新英雄大戦が始まった時点では、カイザーと潔の間に大きな実力差がありました。
しかし、潔は試合を重ねるたびに新しい能力を獲得し、カイザーが支配していたバスタード・ミュンヘンの中心へ近づいていきます。
従来のカイザーインパクトを持っているだけでは、潔に確実に勝てない。
そう感じるほど追い詰められたカイザーは、潔が知らない新たな武器として、カイザーインパクト・マグヌスの開発を始めました。
通常のカイザーインパクトは、世界最高峰のスイングスピードによって、相手が反応する前にゴールを撃ち抜くシュートです。
一方のマグヌスは、ボールへ強烈な回転を加え、相手選手の外側を曲がりながらゴールへ向かう軌道を生み出します。
ただし、マグヌスを成功させるには、ボールの決められた位置を正確に蹴り抜き、狙いどおりの回転を与えなければなりません。
ボールが動いている状態では接触点がずれてしまうため、通常のカイザーインパクト以上に難易度が高く、どのような状況でも安定して撃てる武器ではないでしょう。
それでも、カイザーがマグヌスへ挑戦したことには大きな意味があります。
それまでのカイザーは、完成されたカイザーインパクトとカイザーシステムによって、自分の地位を守ろうとしていました。
しかし、潔の成長によって現在の自分では勝てない可能性を突きつけられたことで、成功するか分からない新しいシュートへ挑み始めます。
つまり、カイザーインパクト・マグヌスは、単なる新必殺技ではありません。
潔に勝つために、完成された皇帝だったカイザーが、もう一度自分自身を成長させようとした証しなのです。
カイザーをはじめ、世界中から選ばれた「新世代世界11傑」のメンバーや能力については、以下の記事で詳しく解説しています。

潔への執着を手放し、カイザーはなぜ覚醒できた?
カイザーが覚醒できた最大の理由は、現在の地位とプライドを守ることをやめ、自分の原点へ還ったからです。
新英雄大戦が始まった時点のバスタード・ミュンヘンは、カイザーを中心に作られたチームでした。
しかし、潔が試合ごとに結果を残し、ブルーロックの選手たちとの連携を完成させたことで、チームの攻撃は次第に潔を中心として動くようになります。
カイザーは、自分が皇帝として君臨していたチームを事実上、潔に乗っ取られてしまったのです。
これまでのカイザーは、ネスをはじめとする味方からボールを集めてもらい、格下と判断した相手を倒すことで、自分の価値を確認してきました。
ところが潔には、得点だけでなく、仲間からの信頼やチームの中心という立場まで奪われていきます。
絶体絶命の状況へ追い込まれたカイザーは、そこで初めて、自分が世界一を目指す挑戦者ではなく、「現在の地位を失いたくない」という守りの姿勢になっていたことに気づきました。
潔を妨害しようとしていたのも、自分がゴールを奪うためではありません。
成長した潔に敗れ、皇帝としての価値を失うことを恐れていたからです。
このまま潔へ執着していても、自分の成長にはつながらない。
そう悟ったカイザーは、新世代世界11傑としての実績や、皇帝としてのプライド、自分を中心に作られた環境を一度捨てます。
そして、何も持っていなかった頃の原点へ還り、自分の存在を証明するために、必死でボールとゴールを求めていた本来のエゴを取り戻しました。
ここから、カイザーの覚醒が始まります。
覚醒後のカイザーは、潔を潰すことだけにこだわらなくなりました。
潔がどこへ動き、何を狙っているのかを理解したうえで、その存在さえ自分のゴールへ利用しようとします。
潔に勝ちたいという気持ちを失ったわけではありません。
「潔を妨害して現在の地位を守る」という戦い方から、「潔を利用してでも自分がゴールを奪う」というストライカー本来の戦い方へ変わったのです。
そしてフランス戦の終盤では、それまで激しく得点を奪い合ってきたカイザーと潔が、強大な相手を倒すために初めて共闘します。
互いを妨害していた二人が、相手の思考と能力を認め、それぞれのゴールへつなげるために利用し合う。
この共闘は、カイザーと潔の関係が「一方的に潰そうとする相手」から、「互いを進化させるライバル」へ変わったことを示す、作中屈指の熱い展開です。
カイザーが潔にすべてを奪われ、自分の原点へ還るまでの過程と、二人が初めて共闘する展開は、新英雄大戦のフランス戦で描かれています。
フランス戦は原作漫画29巻から始まるため、カイザーの覚醒を最初から追いたい方は、ぜひ原作で読んでみてください。
カイザーと相性のいい選手3選
カイザーは、カイザーインパクトや超越視界によって、一人でもゴールを奪える世界最高峰のストライカーです。
しかし、カイザーの能力を最大限に引き出すには、理想的なパスを届ける選手や、予想外の選択によって新しいシュートコースを作る選手が欠かせません。
また、技術的に連携しやすい味方だけでなく、カイザーを極限まで追い込み、変化を求め続けるライバルも重要です。
ここでは、パスの相性、プレーの予測不可能性、カイザーを成長させる影響力という3つの角度から、相性のいい選手を選びました。
アレクシス・ネス|カイザーを最も理解するパサー
カイザーと最も長くプレーし、カイザーインパクトを撃てる場所とタイミングを理解しているのがアレクシス・ネスです。
ネスは柔軟な足首と細かなボールタッチを生かし、相手の守備をかわしながら、カイザーが求める場所へ正確にパスを届けられます。
カイザーが密集した場所へ入り込んでも、わずかなシュートコースを見つけてボールを通せるため、技術面での相性は抜群です。
一方で、これまでのネスはカイザーへ従うことを優先し、自分の判断や可能性を狭めていました。
カイザーにとっても、すべてを思いどおりに動かせるネスの存在が、完成したカイザーシステムへ依存する原因になっていたと考えられます。
今後、ネスが自分の意思でパスを選び、カイザーにも変化を要求するようになれば、二人の関係は大きく変わるでしょう。
従う側と支配する側ではなく、互いに理想のゴールを要求し合う関係になったとき、ネスはカイザーの能力をさらに引き出す最高のパートナーになるはずです。
潔世一|秀才同士の合理性が生んだ最高のライバル
潔は、カイザーの思いどおりに動くパサーではありません。
むしろ、同じゴールを狙い、カイザーの得点機会まで奪おうとするため、当初の二人は互いに妨害し合う最悪の関係でした。
しかし、カイザーをストライカーとして最も成長させ、現時点で最も完成度の高い連携を見せている相手も潔です。
潔とカイザーには、どちらも圧倒的な身体能力や感覚だけでゴールを奪う「天才」ではなく、フィールド上の情報を分析し、合理的に勝ち筋を作る「秀才」という共通点があります。
二人は超越視界によって選手の位置や思考を読み、次に起こる展開から逆算して、自分がゴールを奪うための場所へ動きます。
そのため、互いを敵として妨害するのではなく、同じ相手を倒すために利用し合えば、細かな打ち合わせをしなくても相手の狙いを理解できます。
フランス戦で見せたのも、「秀才×秀才」による徹底的に合理的なサッカーでした。
潔へ守備が集まればカイザーが空き、カイザーを警戒すれば潔に得点機会が生まれる。
どちらか一人を止めても、もう一人が相手の選択を利用してゴールへ近づくため、守備側は二人を同時に抑えなければなりません。
ネスはカイザーの能力を引き出す最高のパサーですが、潔はカイザーと同じ目線で試合全体を読み、互いの思考を得点へ変えられる選手です。
実際にフランス戦で共闘を成立させていることまで含めれば、現時点で最も相性と完成度が高い組み合わせは、カイザーと潔だと考えられます。
二人は仲がいいから相性がいいのではありません。
互いの合理的な判断を理解しながら、相手より先にゴールを奪おうと競い続けられるからこそ、世界でも屈指の危険なコンビになるのです。
糸師冴|同じクラブで共闘する可能性がある天才司令塔
糸師冴は、世界を知る天才ミッドフィルダーであり、ストライカーの能力を最大限に引き出すパスを送れる選手です。
冴の強みは、味方が受けやすいボールを渡すだけではありません。
フィールド全体と相手守備の動きを読み、ストライカーがゴールを奪うために必要な場所へ、速度やタイミングまで計算したパスを届けられます。
カイザーは一瞬の隙さえあれば、カイザーインパクトでゴールを狙えます。
相手選手の間に生まれるわずかなシュートコースへ正確にボールを通せる冴とは、技術的に非常に相性がいいでしょう。
さらに、カイザーと冴は今後、同じクラブでプレーする可能性があります。
新英雄大戦の入札で、カイザーには糸師冴が所属するスペインの名門クラブ「レ・アール」からオファーが届きました。
カイザーが正式にレ・アールへ移籍すれば、冴がパスを送り、カイザーがカイザーインパクトで仕留める共闘が実現するかもしれません。
冴は、相手へ一方的に合わせるタイプではなく、自分のイメージを実現できるストライカーを求めます。
カイザーにとっても、何でも要求どおりに動いてくれる選手ではなく、自分の想像を上回るプレーを求めてくる冴は、新たな「不自由」を与えてくれる存在になるでしょう。
互いに強い自信を持っているため、性格的には衝突する可能性もあります。
しかし、冴のパスがカイザーのシュート能力を引き出し、カイザーが冴の想像を超えるゴールを奪えれば、世界最高峰の攻撃が完成する可能性があります。
今後、クラブチームで二人が同じピッチに立つのか。
カイザーと潔の再戦だけでなく、カイザーと冴がどのような関係を築くのかにも注目です。
カイザーの今後はどうなる?U-20ワールドカップを考察
新英雄大戦で潔への執着を手放し、自分の原点へ還ったカイザーは、U-20ワールドカップでさらに進化すると予想しています。
注目したいのが、アレクシス・ネスとの関係です。
新英雄大戦後、ネスはカイザーを見限るのではなく、これまで以上に「カイザーを世界一にする」という意思を強くしています。
ただし、今後もカイザーの要求へ従うだけでは、二人の関係は進化しません。
ネスが自分のエゴに従ってパスを選び、カイザーにも変化を要求するようになれば、カイザーにとって簡単には扱えない「不自由な相棒」になります。
カイザーは、思いどおりにプレーできる状況よりも、自由を奪われ、現在の自分では解決できない状況へ追い込まれたときに大きく成長する選手です。
そのため、ネスの自立は二人の関係を終わらせるのではなく、カイザーを次の段階へ進ませるきっかけになるのではないでしょうか。
もう一つ注目したいのが、カイザーインパクト・マグヌスの完成度です。
マグヌスは、ボールの決められた位置を正確に蹴ることで強烈な回転を生み出すため、現状では止まっているボールからでなければ狙うのが難しいと考えられます。
ボールが動いていれば接触点も変化するため、同じ軌道を何度も再現するのは困難です。
周囲の状況を分析し、再現できる勝ち筋を組み立てる「秀才」型のカイザーにとって、マグヌスは毎試合使える武器ではなく、条件が整ったときに狙う切り札になる可能性があります。
ただし、カイザーは捕食者視界によって、ゴールを奪うためのわずかな隙を見抜けます。
試合中に極限のフロー状態へ入れば、動いているボールの接触点を瞬時に特定し、カイザーインパクト・マグヌスを成功させる展開も考えられます。
それでも高い再現性を持つ完成技ではなく、U-20ワールドカップの重要な場面で一度だけ決める、作中屈指のスーパーゴールになるのではないでしょうか。
そして、最も期待しているのが日本代表とドイツ代表の対戦です。
カイザーのいるドイツと日本が対戦することは、現時点では確定していません。
しかし、新英雄大戦で描かれた潔とカイザーの因縁を考えると、U-20ワールドカップの決勝トーナメントで再戦する可能性は十分にあります。
次に対戦するカイザーは、潔を妨害して現在の地位を守ろうとしていた頃とは違います。
自分の原点へ還ったカイザーと、自分のエゴに目覚めたネスが新たな関係を完成させれば、新英雄大戦以上に危険なコンビになるでしょう。
潔が進化したカイザーインパクトをどのように読み、カイザーが潔の予測をどう上回るのか。
「秀才×秀才」として共闘した二人が、今度は国を背負うストライカーとして戦う展開が、今から楽しみです。
カイザーの活躍をフルカラーで楽しみたい方には、『ブルーロック FULL COLOR SELECTION(3)ミヒャエル・カイザー』もおすすめです。
本書には、カイザーの人気エピソード8話に加えて、特別な内容もフルカラーで収録されています。
通常の単行本とは違い、カイザーを象徴する青い薔薇や試合中の迫力ある表情をカラーで楽しめるため、カイザーが好きな方には特に相性のいい一冊です。
今後の活躍を追う前に、これまでカイザーが見せてきた印象的な場面を、フルカラーでもう一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
カイザーと日本代表がU-20ワールドカップで対戦する可能性を考察しましたが、現在の最新話で描かれているのは、日本代表とイングランド代表のグループリーグ最終戦です。
イングランド代表には、世界的な選手へ成長したアギや、絵心甚八とは異なる思想を持つフォックス監督がいます。
さらに、雪宮剣優と斬鉄角によるダブルウィング、士道龍聖のゴール、糸師凛が途中出場する可能性など、今後の展開につながる要素もそろっています。
現在進行中の日本VSイングランド戦の勝敗や得点者、今後の展開については、以下の記事で詳しく考察しています。

カイザーが好きな人におすすめの作品3選
カイザーの魅力は、世界トップクラスの才能や強烈な自信だけではありません。
圧倒的な才能によって周囲との関係が歪んでしまう孤独や、潔に追い詰められて一度すべてを失い、原点から自分を作り直す姿も大きな魅力です。
ここでは、そんなカイザーの「才能」「挫折」「再起」が好きな方におすすめしたい3作品を紹介します。
①ダイヤモンドの功罪
圧倒的な才能を持つ者の孤独や、才能によって人間関係が壊れていく物語に惹かれた方には、野球漫画『ダイヤモンドの功罪』がおすすめです。
主人公の綾瀬川次郎は、ほとんどの競技で周囲を圧倒できるほどの才能を持っています。
しかし、その才能は本人を幸せにするだけではありません。チームメイトに嫉妬や絶望を与え、大人たちの期待を過熱させ、本人の望みとは関係なく周囲を変えてしまいます。
自ら他人を支配しようとするカイザーとは性格が異なりますが、才能が大きすぎることで普通の信頼関係を築けない点は共通しています。
カイザーとネスの歪んだ関係や、才能を持つ者だからこその生きづらさまで好きな方には、特に刺さる作品です。

②伍と碁
一度自信を失った天才が、敗北を受け入れて再び頂点を目指す物語が好きな方には、囲碁漫画『伍と碁』がおすすめです。
主人公の秋山恒星は、自分の才能に絶対的な自信を持っていました。しかし、本物の天才たちとの出会いによって、その自信を徹底的に打ち砕かれます。
それでも敗北から逃げるのではなく、これまでの自分を見直し、再び盤上へ戻っていく姿が本作の見どころです。
完成された皇帝としての自分に固執していたカイザーも、潔に追い詰められたことで、何も持っていなかった原点へ戻りました。
自信を失ったところで終わるのではなく、敗北を新しい自分の始まりに変える。そんな再起の物語に魅力を感じる方へおすすめしたい一作です。

③左ききのエレン
スポーツ以外の作品で、カイザーの才能や内面に近いテーマを味わいたい方には、『左ききのエレン』がおすすめです。
本作は広告・クリエイターの世界を舞台に、圧倒的な才能を持つ天才と、天才になれなくても何者かになろうとする人々を描いています。
才能があるからといって、本人が自由で幸せになれるとは限りません。周囲から特別な存在として見られ続けることで孤独になり、普通の人間関係を築けなくなることもあります。
カイザーも世界最高峰の才能を持ちながら、他人を対等な仲間として信じられず、支配することで自分の居場所を守ろうとしていました。
「天才とは何なのか」「才能を持つ人間はどう生きるのか」という部分まで含めてカイザーが好きな方なら、スポーツとは異なる世界で描かれるエゴと苦悩にも引き込まれるでしょう。

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まとめ|潔への執着がカイザーを本物の皇帝へ変えた
カイザーが潔に執着した始まりは、純粋なライバル意識ではありませんでした。
世界から注目される潔を自分の手で潰し、ストライカーとしての価値を高めようとしたことが始まりです。
しかし、格下だと思っていた潔は変化を恐れずに成長し、カイザーシステムを内側から崩して、バスタード・ミュンヘンの中心まで奪っていきました。
カイザーが潔へ執着した理由は、次の3つにまとめられます。
- 世界が注目する潔を踏み台にしようとした
- 潔にチームの中心を奪われた
- 潔によって、現状維持を望む自分の弱さを突きつけられた
絶体絶命まで追い込まれたカイザーは、今の地位や皇帝としてのプライドを守ることをやめ、何も持っていなかった「ゼロ」の原点へ戻ります。
潔を妨害することにこだわらず、潔や周囲の選手さえも自分のゴールへ利用する。
その変化によってカイザーは覚醒し、カイザーインパクト・マグヌスという新たな武器だけでなく、フランス戦では潔との共闘まで実現しました。
潔はカイザーの居場所を奪った敵であると同時に、止まりかけていた成長を再び動かした最大のライバルです。
今後、ネスとの関係やカイザーインパクト・マグヌスがどのように進化するのか。そして、U-20ワールドカップで日本とドイツが激突するのかにも注目したいところです。
カイザーの物語は、潔に敗れた皇帝の物語ではありません。
潔という最大のライバルにすべてを壊されたことで、もう一度「世界一」を目指し始めたストライカーの再起の物語です。
次に潔と同じピッチへ立ったとき、ゼロから生まれ変わったカイザーがどのようなゴールを奪うのか――本物の皇帝となった彼の戦いを、これからも見届けていきましょう。
『ブルーロック』のキャラクター解説や能力、関係性、最新考察については、以下の専用ページにまとめています。

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